Fanatec GT World Challenge Asia Powered by AWS Rd6 Shanghai

Yuki Nemoto
Fanatec GTWorldChAsia pwrd by AWS
Rd6 Race Report

■Introduction

 

 2024年シーズンGTワールドチャレンジ・アジアの第6大会第11戦/第12戦が中国の上海インターナショナル・サーキットにおいて開催され、No.563 ANR with VSR(根本悠生/水谷晃)は、Race1/第11戦でシルバーAMクラス8位(総合22位)、Race2/第12戦ではシルバーAMクラス8位(総合26位)と両レースともクラスシングルでゴール、JAPAN CUPのSUGOラウンドを含む7大会14戦を終え、シリーズではシルバーAMクラス12位となった。

 上海インターナショナル・サーキットは、中国上海市の北西部に2004年に造営された国際規格サーキットで、F1グランプリやMoto GPも開催されている。コースはほぼフラットで上から見ると「上」という漢字に見える。1周は5.451km、コーナー数は16、最も長い直線であるバックストレートは約1.2kmある。2019年から新型コロナの影響で大きなイベントは行われておらず、4月のF1中国GPからビッグイベントが再開。今回のレースを前に路面が改修され、新しい舗装でのレースイベントはこれが最初となった。

 GTワールドチャレンジ・アジアは日本国内で開催された4大会を終え、最終戦の舞台となる上海でフィナーレを迎えた。今年一年間にチームやドライバーが培って来た集大成とするため、各チームとも相当気合を入れているように見える。さらに今季唯一の中国での大会ということもあり、腕に覚えのある中国人ジェントルマンドライバーがスポット参戦しており、全体では今季最多となる36台、シルバーAMクラスには11台がエントリーした。

■Qualify:Q1-8th Q2-6th

 13日(金)午後のフリープラクティスではエンジントラブルのために1本目は全く走ることができず、2本目も何とか8周を走ったのみで、プラクティス総合では出走32台中クラス8位(総合27位)と、セッティングも満足な状態でないままほぼぶっつけ本番での予選を迎えることになった。

 14日(土)朝の公式予選、晴れ、ドライのコンディションで15分のQ1セッションは始まった。水谷がコースインするもセッションは3回も赤旗が掲示され中断。水谷がまともに周回できたのはわずか2周だったこともあり、ベストタイムは2分5秒160でクラス8位(総合26位)にとどまった。続けて行われたQ2には根本が出走。2分1秒577でクラス6位(総合16位)につけた。

■Race1:8th

 14日(土)、14時22分、薄曇り/ドライというコンディションでRace1(第11戦)はスタートした。しかしセーフティカー(SC)が離れバトル開始となったホームストレートで1台の車両が追突されスピン&ストップし、これで早速SCが導入された。水谷はこの混乱もあり1コーナーでコースオフを喫し順位を落とすこととなった。

 その後も水谷はコースオフを経験しながらも徐々に順位を上げ、2分6秒台半ばのラップを安定して刻みながら上海のコースに慣れていった。11周目には2分5秒354の自己ベストをマークし、スタートから25分を経過した次の周にピットインし根本に交代した。

 しかしこのピットエリア滞在時間が規定にわずかに足らず、2秒間ストップのドライブスルーペナルティを受けることになった。根本がペナルティを消化すると25位となったが、残り15分となって1台の車両が最終コーナーでストップ。これで順位を24位に上げ、さらに終盤の22周目には1台をかわし23位へ。最終盤の25周目には2分1秒166のベストタイムをマークして21位の車両と0.230秒という僅差のクラス8位(総合22位)でフィニッシュとなった。

■Race2:8th

 Race2(第12戦)は、15日(日)11時20分にスタートの予定だったが、台風13号の接近により2時間近く早くスケジュールが進行することになった。曇り、ドライというコンディションの9時42分にスタートが切られた。前日までとすっかり変わった路面コンディションのためか、車両は乗りづらいものになっていた。根本は思うような動きをしない車両にてこずり序盤に順位を下げた。7周目には2分1秒966のベストラップをマークするも、9周目には総合21位(クラス7位)へ後退するなど苦しい展開となった。

 レースも残り27分を切った16周目に根本はピットイン。ここで水谷へ今季最後のバトンタッチを行った。水谷はアンダーステアがきつい状態のマシンをねじ伏せながら周回。ラップタイムもRace1ほど伸びず2分7秒台に入れるのがやっとの状態だったが、粘り強く最後まで走りきりクラス8位(総合26位)でチェッカーを受けた。

 この2レースの結果により、シリーズポイントはシルバーAMクラス12位で、水谷と根本のコンビによるチーム初年度を大きなアクシデントもなく無事終えることができた。

■根本コメント:

「前回の岡山のクラス4位という結果からの良い流れを上海に持ち込みたかったのですが、水谷さんも久々の上海、僕も数年前のブランパンGTアジア以来でしばらく走っていなかったので不安がありました。上海は路面が再舗装されて、練習走行から走り込みたかったのですが、台風の影響で岡山からのコンテナが全然届かなかったことで練習走行が短くなってしまい、さらにマシントラブルで走行時間が短くなってしまったのは、もったいなかったです。ただメカニックさんが迅速な作業で予選ではワンアタックできるように助けてくれました。セットアップが進まなかったので予選の結果には全然満足できるものではなかったのですが、ある程度までのポジションにクルマを持って行けたことと、他の日本チームと同じような位置につけたので、素晴らしい予選になったのではないかと思います」

「決勝に関してはセットアップも進まなかったので、ミスなく攻められるところは攻めようというレースを目指しました。Race1での水谷選手はスタート直後はコースオフもありましたが、シリーズやクルマにも慣れて成長が見られたレースでした。ペナルティはもったいなかったですが、走行ペースとしては前の方と遜色ないというかむしろ速いぐらいのペースで走れましたし、クルマの成熟も短時間でできたのでチームメンバーを誇りに思います。

レース2は路面コンディションなどが変わり、走りにくいクルマになってしまいました。来年レベルアップするための課題です。この1年間ようやくGT3という車両にドライバーも慣れてきました。来年、表彰台を狙って戦う準備が一年間かけてできたと思うので、これからのテストも含めてしっかり準備をして頑張りたいと思います。ファンの皆さん、スポンサーの皆さん、本当にありがとうございました。来年もよろしくお願いします」

◆REPORT PDF
Borderless:coming soon
VSR:https://www.vs-racing.com/en/article.php?page=1&searchfield=&id=685

◆Photo Gallery
https://www.yukinemoto.com/gallery/2024-gtwca-rd6/
All shots by @Kakophotogrphy

本件に関するお問い合わせはinfo@borderless-motorsports.comまで

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