Japan Cup Rd1 Sugo

Yuki Nemoto
Japan Cup
Rd1 Race Report

■Introduction

 6/7(金)〜6/9(日)、根本が今年フル参戦するファナテック・GTワールドチャレンジ・アジア・パワードバイAWSのサポートレースとして今季開催されるジャパンカップの開幕戦が、宮城県のスポーツランドSUGOにて開催された。

 2週間後に控えるファナテックGTワールドチャレンジへ向け、更にチーム/ドライバーの成熟度を高めるべく、単独開催であるジャパンカップ開幕戦へ参戦を決定。本戦に向けサイドイベント的なレースではあるものの、当然チームとして結果を求め全力で戦う。

■Qualify:Q1-5th Q2-P2

 GTワールドチャレンジ・アジア選手権と同じフォーマットとなるジャパンカップでは第1予選(Q1)を各車両のブロンズ(アマチュア)ドライバーが担当。Q1のリザルトがレース1のスターティンググリッドとなる。Q1後すぐにプロドライバーが担当するQ2が実施され、こちらのリザルトがレース2のスターティンググリッドとなるレギュレーションとなっており、それぞれ担当したドライバーが各レースのスタートを担当する。

 練習走行では先日のブリーラムから時間が空いたにも関わらず、順調な走り出しを見せる水谷。今大会はスペアパーツコンテナが不在のため緊張感のある週末だったが、大きなミスなく安定感のある走りで次第にタイムアップ。予選に向けてその順調さを見せた。

 迎えた予選、新品タイヤを投入し上位進出を図る。今大会はGT3車両が8台参戦しており、十分に上位獲得のチャンスがあり、水谷にとってもプレッシャーのかかるQ1となった。先に実施されたブロンズテストで新品タイヤでのアタック練習をこなしていたこともあり、自己ベストを大きく更新する1分23秒224を記録。トップタイムから1秒落ちの5番手を獲得した。前戦のブリーラムから大幅なポジションアップを果たした。

 根本が担当したQ2では、タイヤのウォームアップを入念に行い、最初のアタックで1分20秒555を記録。こちらも大きく自己ベストを更新し、暫定トップタイムを記録。GT4車両のトラフィックに引っ掛かったこともあり、一度次のアタックへの準備のためバックオフ。エンジニアと協議し、十分良いタイムを記録していたこともあり、ここでアタックを終了することとした。結果的に98号車へ0.002秒差でポールを譲ることとなったが、無事2番手を獲得し、レース2でのフロントローからのスタートを決めた。

■Race1:3rd

 現地時間日曜日午後10時半、1時間で行われるレース1がスタートした。予選で素晴らしい走りを見せペースを掴んだ水谷がスタートを担当。久しぶりの前方グループでのスタートとなる。シグナルがブラックアウトすると同時に前方の車両へアタックを開始。1~2コーナーをスムーズに抜けると、3コーナーで進入ラインがタイトになった7号車をオーバーテイクすべく4コーナーでインへ飛び込んた。しかしここで2台が交錯、7号車がスピンする形となり、一時的に順位を4番手へ上げるも、この接触によりドライブスルーペナルティを課されてしまった。このペナルティにより、順位を7番手まで落とすこととなってしまう。

 レースへ復帰すると、その後は安定した周回を重ね、目標としていた1分24秒台で順当にレースを進めていく。25分が経過しピットウィンドウが開くと同時にピットイン。根本へと交代し表彰台に向け猛追を開始した。ピットウィンドウ後には6番手でコースに復帰すると、前半に接触のあった7号車をレース残り20分でオーバーテイクすることに成功。その後ファステストラップを連発しながら前を行く96号車をオーバーテイクしに行くも、大ベテランの新田選手も簡単には譲らず、激しい戦いを繰り広げることとなる。5周以上の熱い戦いののち、馬の背コーナーでアウト側からのオーバーテイクに成功。順位を4番手へと上げる。

 この時点でレースは残り12分、表彰台圏内を走る55号車とは20秒以上の差があったが、こちらはアマドライバーが駆る車両ということもあり、根本は毎周2秒以上この差を詰めていく。そして迎えた最終ラップ、ギリギリのタイミングでバックストレートで追いつくことに成功し、オーバーテイク。ANRとして初の表彰台を獲得した。

■Race2:9th

 同日午後15時15分、レース1での興奮も冷めやらぬ中、レース2決勝がスタート。563号車 ANR with VSRはQ2の予選結果によりフロントローからのスタートとなった。ライトが消灯しレースがスタートすると、早速ポールポジションを獲得した98号車との1コーナーの攻防を勝ち切り、3コーナーでトップに躍り出る。98号車や9号車は新品タイヤを投入しレース序盤に戦いを挑んできていた中、563号車根本はユーズドタイヤでのスタート。トップに出たものの、9号車からの猛烈なアタックを受ける。

 その後ミスなく自分のペースでレースを進め、上位3台でトップ争いを20分近く展開。しかし最終的に9号車のストレートスピードを抑えきることができずトップの座を明け渡すことに。しかしその後は2番手をキープし、レースが35分を過ぎるころ、水谷へドライバー交代。2番手のままコースへ復帰する。

 レース残り18分となったころ、アマドライバーの予選Q1でポールポジションを獲得した98号車へ2番手の座を譲ると、二度目の表彰台獲得に向け順調に周回を重ねる。しかしレース残り5分、電気系統のトラブルが発生しギア変速ができなくなってしまうというトラブルが発生。次戦GTワールドチャレンジへの悪影響を考慮し、残念ながらここでレースを終えることとなった。

■根本コメント:

「まずは今大会、本来我々の参戦プログラムであるGTワールドチャレンジではないジャパンカップへの参戦を決断してくださったANRの皆様へ感謝いたします。チームとしてワールドチャレンジだけでなく、このジャパンカップに参戦することで、走行マイレージを稼ぐだけでなく、残りの日本ラウンドに向け素晴らしいチャレンジの機会となりました」

「ブリーラムを終え、そこから多少期間が空いたにも関わらず、素晴らしい走り出しとレベルアップを見せてくださった水谷さん、そしてANRのチームの皆さんと、この勢いで本戦のGTワールドチャレンジ富士戦へ向かうことができることをとても嬉しく、そして楽しみにしております」

「ANRとして初の表彰台を届けることができたことも大変嬉しく思います。これをスタートラインとし、ANRの掲げる大きな目標にむけ、全力で戦ってまいります。引き続き563号車の応援を宜しくお願いいたします」

◆Photo Gallery
https://www.yukinemoto.com/gallery/2024-jc-rd1/
All shots by @Kakophotography

本件に関するお問い合わせはinfo@borderless-motorsports.comまで

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