Fanatec GT World Challenge Asia Powered by AWS Rd5 Okayama

Yuki Nemoto
Fanatec GTWorldChAsia pwrd by AWS
Rd5 Race Report

■Introduction

 

 2024年シーズンGTワールドチャレンジ・アジアの第5大会第9戦/第10戦が岡山国際サーキットにおいて開催され、No.563 ANR with VSR(根本悠生/水谷晃)は、Race1/第9戦でシルバーAMクラス6位(総合16位)、Race2/第10戦ではシルバーAMクラス4位(総合16位)と両レースともクラスのシングルでゴール、国内戦の最終戦を終えた。

 岡山国際サーキットは岡山県東部、美作市にTIサーキット英田として1990年にオープンし、94年と95年にはF1パシフィックGPも開催された。1周は3.703kmで、約600mと約700mの2本のストレートをタイトなコーナーでつなぐテクニカルなコース。コース幅もストレート以外は狭く、予選順位が大事なサーキットでもある。

 GTワールドチャレンジ・アジアは日本国内で4ラウンドが開催されるが、今回の岡山大会は日本ラウンドの最終戦でもある。走り慣れた国内コースでのレースで弾みをつけ、最終戦となる上海へとつなげたいところ。今回は全体で31台、シルバーAMクラスには10台がエントリーした。

■Qualify:Q1-6th Q2-5th

 24日(土)の公式予選。薄曇り、ドライコンディションの9時に始まった1回目のセッションQ1では水谷が出走。7周目の1分30秒433でクラス6位(総合22位)となった。水谷は最終ラップでもアタックを続けたが、最終コーナーの一つ手前であるマイクナイトコーナーでクラッシュ。幸い車両のダメージは少なく自走でピットへ戻って来ることができた。

 Q1に続き9時29分に始まったセッションQ2は根本が出走。5周目にクラストップとは0.129秒という僅差の1分28秒525のクラス5位(総合14位)につけた。

■Race1:6th

 24日(土)、12時52分、薄曇り/ドライ、気温32℃、路面温度44℃というコンディションでシリーズ第9戦となるRace1は始まった。スタートを担当した水谷はセーフティカーが離れた周、1コーナーで2台が絡み総合順位を2つ、さらに5周目にクラス5位へ順位を上げた。随所でバトルが展開する中、水谷も数台のグループの中で奮闘。スタートから25分が経過しピットインウィンドウが開くと17周でピットインし、ここで根本に交代した。ピットワークもミスなく根本がコースへ。

 ピット作業が落ち着いた28周目に根本はクラス7位を走行。ペナルティを受ける車両もあり根本は順位を上げることになったが、クラスの異なる911号車ポルシェに前を塞がれて思うようにペースを上げられない。38周で1時間のタイムレースはチェッカーとなり根本は総合16位でゴール。しかし911号車を含む2台がレース後にタイム加算のペナルティを受け、結果的にはクラス6位(総合14位)となった。

■Race2:7th

 25日(日)は曇り。今にも雨が落ちて来そうな10時2分に第10戦、Race2の決勝がスタートした。セーフティカーが隊列の先頭から離れると直後の1コーナーで上位の1台が接触を受けスピン。その周から雨がポツポツと落ちて来てコースを濡らすようになった。さらに4周目の1コーナーでは濡れた縁石で滑りスピンを喫す車両もあり、スタートを担当した根本は5周目にはクラス3位(総合11位)へ順位を上げて行った。

雨量が増した6周目からピットインしてレインタイヤに交換する車両が増えると、根本も7周でピットインしてタイヤ交換。コースに戻ると早めにタイヤ交換を済ませていた44号車に続くクラス2位(総合15位)となっていた。しかし交換したレインタイヤは内圧が低く根本は苦戦。ピットストップウィンドウが閉まるスタートから35分が経過する前の18周で根本はクラス2位(総合8位)でピットインして水谷に交代。ここで内圧を高めたレインタイヤに交換したこともあり、タイヤのウォームアップに時間を要しクラス4位(総合16位)へ順位を落とすことになった。その後はタイヤも温まり、水谷がその順位を守り33周でチェッカー。雨で混乱したレースで表彰台へあと一歩のクラス4位(総合16位)という結果を得た。

次回のレース、GTワールドチャレンジ・アジア最終となる第6大会は、9月14〜15日に中国の上海国際サーキットにおいて開催。調子が上向いている現状だけに上位入賞、表彰台獲得を狙い戦う。

■根本コメント:

「予選で初めてニュータイヤを履くことになり、それで最後のコンマ1〜2秒を引き出すことができなかった点に悔いが残りますが、今のパッケージの中では良いパフォーマンスを引き出すことができました。Race1は水谷さんが良いポジションからスタートし、今まで以上に中団でバトルができたのが良かったと思います。僕がクルマを受け取ってからもフルプッシュでき、特に前半の5〜6周はトップグループと変わらないペースで走れました。後半に関してはブレーキの熱ダレもありタイムを少し落とすことになってしまいました。また911号車にかなりアグレッシブなブロッキングをされてしまい順位を上げることは難しかったのですが、これまでのレースの中では一番良いレースができたと思います」

「Race2は前方のクラッシュを避けるために順位を落としたのが失敗でした。直後に雨が結構降って来ましたが、降り始めの雨/スリックという状態はヨーロッパで結構経験を積んでいたので、他のドライバーに比べかなりプッシュすることができ、その段階で順位を上げていけました。ウェットタイヤへの交換のタイミングも良かったです。内圧が低めで少し苦労しましたが、内圧が高くなり戦えるようになってから抜いて行けて、最終的にはクラス2位、総合8位まで上げることができました。交代時に内圧高めのタイヤで行ってもらったので(タイヤが温まる前の)アウトラップで順位を落としてしまったのですが、中盤から後半は水谷さんもかなり良いペースで走っていたので、チームの最高順位を得ることができ結果につながったと思います。表彰台が見えていただけに悔しいレースにはなりましたが、今年学んだものや組織力が少しずつ良くなっています」

◆REPORT PDF
Borderless:coming soon
VSR:https://www.vs-racing.com/en/article.php?page=1&searchfield=&id=682

◆Photo Gallery
https://www.yukinemoto.com/gallery/2024-gtwca-rd5/
All shots by @Kakophotogrphy

本件に関するお問い合わせはinfo@borderless-motorsports.comまで

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